ラスベガスで生きる女性ディーラー、フィルダウスの倦怠に溢れた日常を描いた傑作。昼間は瀕死の老人を介護し、夜はカジノでカードを配る。眩暈がするほど煌びやかなネオン、無機質なアパートメント、純白のシーツやウェディングドレス、業火に焼き尽くされる大木。大胆な構図でとらえたショットがことごとく美しく圧倒的で、永遠に続くかのような反復とそこかしこに横たわる暴力に感覚が麻痺していく。
ニナ・メンケス
アメリカの知られざる映画作家の特集上映が「ニナ・メンケスの世界」と題され、新たに劇場公開される。
「ニナ・メンケスの世界」として上映される、初期劇映画と最新作ドキュメンタリー『ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー』から予告編が解禁。
プロデューサーや撮影も自ら務めるアメリカの孤高の女性監督、ニナ・メンケスの3作品が日本劇場初公開。